天皇の退職のゴタゴタ。
天皇陛下のお気持ち。は凄まじく日本的な文章だった。
言って見ればシンゴジラに近い。
何かを言ってそうで、ギリギリかすめ、何かを言ってないかというと、もちろん尺があるわけで何も言ってないわけでもない。
それでいて、論理的じゃないかというと。合っていて、分かろうとすればするほど、迷宮に入る。
シンゴジラが空想科学エンタメであるのに比べ、天皇は象徴なのだ。やめられない止まらない。どっちも説教でもなく、前者が混乱させつつ、意志を告げたのだとしたら、後者は意志が利用されない前提で、やった。や
そうそう。この論理を抜かしてしまうのが日本のおじさんおばさんのビジネス文書やクレームの意味不明なところだ。
象徴といいつつ、権威でもあり、そして素晴らしい日本人を演じざる得なかった。あるいは、本当にそこを狙っていた天皇偉い。
よくも28年間、様々な自由はなく上げ膳据膳で最高の医療、美味しい食事、定期的な休みを得たとしても、業務量も含め、過剰だった。
それだけ、時の政治に応援してきたとも言えるし、一方で国民のがわも向いた。
むしろ、今回のお気持ちは国民サイドに立っていたと言ってもいい。
特に国民という言葉と、みなさん、という言葉の使い分けは凄かった。
戦後民主主義においては、天皇は全く政治能力を持たされていない。
しかしながら行動で示した。
戦前とは違う形で。
美智子皇后との出会い。子育て。息子の嫁。これから象徴をどうするのか?
委ねたと言ってもいいが、それしか彼にできないんだからしょうがない。
私は、天皇を個人的には好きだ。
だけど、彼を苦しめ続けてきたのが政治家でも国民でもなく、みなさんを訪問できなくなりそうだから。
それにつきる。
伝統だのヘチマだの歴史だのを勝手に持ち上げる中、彼は彼のやるべきことをやってきた。
みなさんが語る天皇の中にみなさんは入っているだろうか?
ネコはフリーダムだが、リスキーだ。
天皇は、できることは限られ安全だがフリーダムがない。
みなさんが国民になり、国民が、政治家になり、天皇は蚊帳の外だった。
なりゆきはわからないものの、今の天皇の判断は。まだみなさん側にいる。生活しているネコとして、よく読み、理解できなくても何かを受け取りたい。